2月28日(火)
ESMUC(カタルーニャ上級音楽学校)で行われた、
ペレス・モリーナ兄弟によるピアノ連弾のコンサートを聴きました。
プログラムはJ・オムスの「サルダネス」、M・ラベルの「スペインラプソディ」、
I・ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」、M・ファリャの「2つのスペイン舞曲」というもの。
オムスは1906年バルセロナに生まれ、2003年同地に没した大変長寿を全うした作曲家ですが、
今年は生誕100年ということで、ちらほらと彼の名前をプログラムなどで見かけます。
今回演奏された組曲はシンプルなリズムの中に斬新的な対位法で、
ダイナミクスの変化も良く付いた、どこかバルトークを思わせるような佳品。
ラベルの曲はタイトルの通りスペイン的な情緒を感じさせながらも、
この作曲家特有の印象派風な音使いがキラキラと美しい。
「ペトルーシュカ」はいかにもストラヴィンスキーの世界とでもいった独特なもので、
ダイナミックなフレーズも諧謔的なフレーズもすっきりと良く表現されていました。
最後のファリャ作品はいわずもがなこれぞスペイン的な音楽。
とてもエキサイティングで、また歌の部分も美しく、会場はより一層盛り上がりました。
当日知り合いからこのコンサートの情報の連絡が入り行ってきたのですが、
兄弟ならではの息の合った完成度の高い演奏で満足のいくものでした。



2月25日(土)
ルティエール芸術音楽学校に付属する楽器店(カサ・ルティエール)のホールにて、
ギターソロリサイタルを開催させて頂きました。
このそれほど大きくないスペースに60~70人のたくさんのお客さんが集まって下さり、
大変良い雰囲気の中、演奏することができました。
プログラムや写真などをREPORT欄にアップしてみましたのでよろしければ是非ご覧ください。


2月21日(火)
こちらでD・パドロス先生に作曲のレッスンを受けるようになってから、ギターソロやギターを交えた室内楽、
ピアノ曲、弦楽四重奏曲、木管五重奏曲などたくさんの曲を書いてきました。
考えてみれば、僕の音楽に対する感じ方、考え方は以前と随分変わり、
昔に書いていたような曲からは全く想像もできないほど別なスタイルで曲を書くようになりました。
実はこれまで現代音楽というものにはそれほど興味がなく、どちらかと言えば
聴衆に理解されにくいという部分が自分の中では、それほど価値を見出せない要素でした。
しかし今では現代音楽の価値や面白味というものを心から理解できるのです。
だからと言ってただ単なる実験音楽や理解に苦しむ音楽がいいというわけではないけれど、
ある一部の現代音楽の中には、今までになかった新しい感覚や理論と、
音楽本来の美しさや面白味を両立させることに成功していると思うのです。
現代音楽の面白さというのは、調性や12音など一般的な作曲理論がない今、
それぞれの作曲家が創造力の限りを尽くして、いかに新しい感性を見せるかというところにあると思う。
そういった音楽を理解し難いものという風に敬遠するだけでなく、
古典音楽からの延長や発展として、広く受け入れられるようになって欲しいものだと思います。


2月17日(金)
ルティエール芸術音楽学校の生徒達によるコンサートが校内のホールで行われました。
この学校の生徒を中心にたくさんの人が集まり、
アットホームな雰囲気の中、
趣味でギターを弾かれるアマチュアの方やプロ志望の若いギタリストなど8名が出演しました。
今年からバルセロナに留学している友人のHさんとOさんも演奏。
Hさんはベネズエラ組曲から1.2楽章(A・ラウロ)でしたが、
南米に吹くそよ風のようなさわやかさや、軽快なリズムと潤いのある歌の対比が心地よい音楽作り。
またOさんはフーガ~BWV1001より(J・S・バッハ)、エチュード第7番(H・ヴィラ-ロボス)、
タンゴ(I・アルベニス)でしたが、線の太い音質と堅実な音楽作りで好演。
みな一生懸命ギターに打ち込んでいる様子で、大変フレッシュな刺激のある音楽会でした。

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