1月14日(土)
L’Auditoriでバルセロナ・カタルーニャシンフォニーオーケストラのコンサートがありました。
D.パドロス先生に招待券があるからと誘って頂き、一緒に聴きに行ってきました。
プログラムは新ウィーン楽派を代表するウェーベルンやベルク、
バルセロナのリセウのコンセルバトリオで学長を務めるカサブランカ、
主にイギリスで活躍したカタルーニャ出身のジェラルドなど
現代音楽中心のものでしたが、この大きなホールがほぼ満席。
指揮のE.M.イズキエルド氏の小さな体を大きく使ったダイナミックな表現と、
たぬきオヤジのようなその風貌からは想像もつかない緻密な音楽で、
全曲を素晴らしい完成度で聴かせてくれました。
それぞれの奏者のレベルは高く、アンサンブルもカデンツ風の部分も申し分のない音楽表現。
始めに演奏されたA.ウェーベルンの「Passacaglia」は揺れる風のような美しいフレーズや、
鮮やかで豊かな音色の使い分けなど、非常にイメージ豊かで素晴らしいオーケストレーション。
作品番号1番で、若干25歳の時の作らしいですが大変な早熟だと感じさせられます。
続いてB.カサブランカの「The Dark Backward of Time」は、急・緩・急の古典的な構成。
両端部分は非常にアグレッシブなもので、何やらスペイン的な感性を感じました。
休憩を挟んでR.ジェラルドの「Leo」は、10人程度の奏者による室内合奏の6楽章形式。
全体に静かな中に
様々なフレーズや音色が浮かび上がり、各楽章の変化に富んだ作品。
我々ギタリストにとっては「Fantasia」という作品によってこの作曲家の名は知られています。
最後にA.ベルクの「Violin Concert ”A la Memoria de un Angel」が演奏され、
G・クレーメルがバイオリンのソリストに招かれましたが、彼のCDはいくつか所有しており、
僕の好きなバイオリニストの1人です。今回の演奏でも、歯切れのいいリズムと美しい音色、
思い入れたっぷりのフレージングで、この作品を十二分に堪能させてくれました。
ベルク特有の次々に移り変わっていく場面変化も、明瞭な構成感と説得力でした。
ちなみに、このオーケストラには来年度から
大植英次さんが常任指揮者に招かれるそうです。
こうした海外の質の高いオーケストラに日本人が迎えられるというのは大変素晴らしいことです。


1月13日(金)
カサ・デ・ラ・マンチャというホールでのバルビドレラオーケストラのコンサートが無事終了しました。
パロマレス氏の指揮によってそれぞれの曲が小気味良く表情豊かに、
また僕がソリストを務めたギター協奏曲でも素晴らしいアンサンブルで好サポートをして下さいました。
写真などをREPORT欄にアップしましたので、よろしければご覧下さい!


1月7、8日(土、日)
1月13日、バルビド レラオーケストラのコンサートが行われます。
バルセロナから少し北に位置する同名の小さな街の室内オケですが、
カサ・デ・ラ・マンチャというホールで、ヘンデルの「コンチェルト・グロッソ」、
ヴィヴァルディの「コンチェルト・アラ・ルスティカ」、テレマンの「フルート協奏曲」、
J・Ch・バッハの「五重奏曲ニ長調」などが演奏され、
ヴィヴァルディの「ギター協奏曲ニ長調」では僕がソリストを務めます。
この2日間合同練習に参加しましたが、こういった室内アンサンブルが
音楽を作り上げていく過程を間近で見るのはとても面白いことで、
特に指揮を務めるJ・パロマレス氏の指導力、
団員に音楽的なアイデアを伝える表現力は大変素晴らしく、
いい音楽を作り上げるために一直線なその姿からは学ぶべき点が多い。
ああやって多くの人間をまとめなければならない指揮者というのは、
音楽的な部分以外に人間的な力が必要なだけに大変だなと感じさせられます。
こういった、オーケストラと共演できる機会というのは、
僕にとって貴重な財産になってくれるものと非常に楽しみにしております。


1月1日(日)
みなさん、明けましておめでとうございます!
今年も当HPをどうぞよろしくお願いします。

日本で言う初詣でではないですが、カテドラルに新年祈願に行きました。
何度来てもここは大変厳かな空間。その巨大さとあまりの緻密さに圧倒されます。
僕の訪れた時間は特に何も催されていませんでしたが参拝者は多く、
キリストの像の前で十字をきったり、蝋燭に火を灯したりと、
それぞれの方の思いで新年の礼拝を済まされているよう。
僕自身も一通りお祈りを終えた後、聖堂内をゆっくり一周しましたが、
また今年も頑張ろうという気持ちになりました。
例によってデジカメ持参でしたが、ライトアップによって、
カテドラル内部の様子がより鮮明ですので、Landscape10にアップしていた今までの写真と
入れ替えるようにアップしてみましたので、よろしければ是非ご覧下さい。
実はこのカテドラル正面からの画像もアップしてみたいと常々思っているのですが、
もうずいぶん長い間、かれこれ2年近く外装工事が行われています。
たまにガイドブックなどで見られるような大変美しい外観は、
張りめぐらされた鉄骨によって無残なものとなっております。
少なくとも僕のバルセロナ滞在中には仕上がって欲しいものだと考えたりもします。

homeback